冷やかしから始まった家探し
ご主人
前に住んでいた家の近所にマンションが建って、内見したのがきっかけでした。実を言うと、冷やかしで行ったつもりが「あれ?!なんかいいぞ!」となって(笑)それで、いろいろと調べていくうちに、買うのは意外と合理的なんじゃないかということがわかってきたんです。
僕は買い物が好きなので「買う、買う、買う」となりがちなのを「本当に必要なの?」と妻に言われて一回冷静になることが多いのですが、今回に関しては、妻がわりかし乗り気で。「あれ?これは買っていいやつ?」って感じでした(笑)この物件を探したのも妻なんですよ。彼女がググりまくって見つけてくれました。
眺め良し!その他は?
ご主人
ここを選んだ決め手のひとつは、バルコニーからの眺めが気に入ったことです。それまで見てきた物件も、眺めが良くないとテンションが上がらなかったんですよね。
奥さま
実はもう1件、マンションの最上階ですごく眺めは良いけれど旧耐震っていうところがあって。迷ったのですが、ちょっとひっかかって見送ったんです。
ご主人
耐震については、やはり住んでいて安心ですし、売却する際のことも考慮して条件に入れていました。その他では、2LDK以上の間取り、アトリエまで台車を押して行けて、ネコが飼えるなどです。それらをクリアした上で、ちゃんとリフォームされていて設備1つひとつが綺麗だったり、ビルトインの食洗機が付いていたり、24時間ゴミを捨てられたりといった「ここもいいな、あそこもいいな」がたくさんあって。「よし!じゃあ、がんばって買おうか!」となりました。
さあ、お引越し!それぞれの反応
ご主人
稲造は、仕事で海外に行くことになった友人から譲り受けました。もともと実家ではネコをずっと飼っていたので、暮らしにネコがいるのが普通なのに、上京してからは飼っていなかったのです。「なんでうちにネコがいないんだろう」って思いながら生活していた時に友人の話を聞きつけて。面談してみたらすごく良いヤツだったので迎い入れました。それから1年くらいして娘が産まれたんです。
奥さま
引越しは、娘が保育園に行っている間に荷物を移動しました。娘としては帰ったら違う家にいることになるので、ちょっと戸惑うかなと思っていたのですが、全然そんなことはなく、すっと(笑)
ご主人
ごく当たり前のように(笑)
奥さま
積まれていた段ボールで隠れんぼとかして楽しそうでしたね。
ご主人
稲造は、最初のうちは隅々までスキャンするようにガーっと。なんていうか……
奥さま
探検していたよね。
ご主人
それが済んだら、もう自分の家だよって状態でしたね。なんでかな。もともと引越しが多いネコではあったので、もしかしたら慣れているのかもしれないです。
奥さま
ネコは場所とか家につくと言われていますが、稲造は人が好きだから、私たちがいたら安心するみたいなのがあったのかもしれないですね。
住み替えてみて
奥さま
スペースに余裕があるのがメチャメチャ良いですね。絵を描く仕事をしているので画材などの道具が多いのですが、全然窮屈じゃない(笑)
ご主人
娘はリビングで走り回れるようになって楽しそうに遊んでいます。僕は「工作室」をちゃんと構えられるようになったのが嬉しいですね。
奥さま
お互いフリーで仕事をしていますので、仕事部屋については、私1部屋夫1部屋みたいに、1人1部屋で考えていました。でも実際に住み始めてみると、集中してデスクワークをする部屋と、音を出したり物を置いても良い倉庫的な「工作室」としてみるのも良いかなと感じて。今は用途で使い分けています。
お気に入りはリビングとキッチン
奥さま
リビングは風通しも良くて明るいのでとても気持ち良いんですよ。仕事をしていても、ちょっとリビングのソファで休憩したり、コーヒーを飲んで寛いだり。キッチンも広いから、料理もしやすいです。
ご主人
以前は、使う度に出したりしまったりと結構手間だった“エスプレッソマシーン”や”豆を挽く道具”は、今はスペースに余裕があるので並べた状態で使えるようになりました。妻が料理をしている後ろでコーヒーを淹れるだけのゆとりもあります。僕は料理をほとんどしないですけれど……
奥さま
2人でキッチンに立っても余裕があります(笑)私は元々コーヒーを飲まなかったのですが、夫が好きだから飲むように。
ご主人
なんか好きなんですよね、コーヒーが。実は、そのことをみんなが知っていて、情報が勝手に集まるようになりました。それで “くれる” とか、“買わざるを得ない” とか、そういうふうになって。たまに、コーヒーのドリップを教えて欲しいとか、イベントで入れて欲しいとか言われることも。そんな、素人なんだけどなって(笑)
ご主人
となると、良いものを知らないと教えられないから「また買わないと……」って器具が増える。言い訳ですけれど(笑) と言いながら、コーヒーが好きなので、なければなんでも大丈夫なんですが。
奥さま
コンビニとかチェーン店のとかでもね。
ご主人
そうなんです。ネコ好きが「野良ネコも撫でるし、自分ちのネコも可愛がる」みたいな感じかな(笑)
ーインタビューを終えてー
お部屋の使い勝手や住み心地を伺いながら聞いた、稲造君との出会いやコーヒーへのこだわりの話が興味深く、ついつい本題から外れることも(笑)一度好きになると、どんどん追求してしまうというご主人と、それを優しく見守っている奥さまとの“ほっこり”としたやりとりが印象に残るインタビューでした。お2人ともクリエイティブの世界でご活躍されていらっしゃるとのこと。「工作室」で次に作られるものは “何” か。とても楽しみです。