こだわりの空間づくりについて、プランナーにインタビューをしました。
ー物件の特徴を教えてください。
プランナー
住みたい街ランキングで常に上位の恵比寿です。徒歩3分と駅からとても近い好立地で、築年の古さを感じさせないような、高級感のある外観でした。
やや高額な物件ですし、マンションには珍しい19㎡以上ある広い専用庭が付いていたので、ガーデニングを趣味にされるような落ち着いた世代のご夫婦が住むにはぴったりかも、と想像を膨らませました。
ー19㎡は広いですね。内見した時のお庭の感想はいかがでしたか?
プランナー
手入れが行き届いていない伸び放題な状態……、鬱蒼としていて残念な有様でした(笑)
前の住人の方が植えた桜は上階を超えるくらいあって陽光を遮ってしまうし、しかも斜めに生えていたので倒れる可能性が高くて、とても危険に感じましたね。伸び放題の状態で販売して、後々倒れて買主様がトラブルになってしまうのだけは絶対に避けなければと。
お庭が自由にできるマンションは少ないので、とても貴重なんです。しかもマンション名に『ガーデン』と入っていたので「お庭を改造して素敵な住まいに!」と燃えました(笑)
木々が生い茂り伸び放題だった内見時の専用庭。
ーどのように改造を?(笑)
プランナー
管理会社とも相談しながら、まずは木々を伐採して取り除くことに。
作業の難易度が高かったので、今回のために新しく外構屋さんを探して依頼しました。全くのイレギュラーです(笑)
根が深く張っていたので引き抜いて完全に取りきるのが難しく、根元で切ることになったのですが、できるだけ地面の凹凸を解消して平らにしてもらいました。
次に便利屋さんに来てもらい、最終的にテラス部分にはデッキパネルを、土の部分には人工芝を敷き詰めて、すっきりと仕上げました。戸建感覚で楽しめるお庭になったと思いますよ。
ー職人さんを使い分けているんですね。
プランナー
同じ場所でも作業に合わせていろいろな職人さんに依頼しています。最初の予算にはなかった作業なんですが、ステイホームや在宅勤務などで家にいる時間も増えていますから、窓からの景色が良いと、心も暮らしもゆとりが生まれると思うんですよね。
デッキパネルを設置し、人工芝を敷いて生まれ変わった専用庭。
ーでは、お部屋はどのようにプランニングを?
プランナー
子供が多いファミリーというよりは、ゆったり暮らしたいご夫婦を想定していたので、部屋数は少なくても良いから広いリビングを作ろうというのは最初から決めていました。
元々が57㎡に2SLDKと、広さに対して部屋数が多かったところを、減らして2LDKに。
サービスルームだった部分をリビングへ充てて広くしたり、洋室それぞれにウォークインクローゼットを付けて収納を充実させたり。お部屋の形も綺麗に直して、家具配置がしやすいよう設計しました。
ーこだわりはありますか?
プランナー
「ちょい置き」ですかね(笑)
マンションは梁や柱の影響で凸凹することが多いので、私たちプランナーはそこを上手く利用しながらプランニングを考えるのですが、今回は柱の出っ張りで生まれたスペースを利用して、リビングにカウンターを設けました。お気に入りのものをちょっと置いたりして、インテリアなどの楽しみの幅が広がれば良いなと。
玄関も、下足は下足として、もう片方をカウンターにして、鍵を置いたりできる「ちょい置き」を設けたことで、使い勝手が良くなったと思います。
ーカウンターにすることが多いんですか?
プランナー
場所や目的に合わせて変えていますね。
来客の目に触れる所や普段見えている部分はカウンターにしてちょっと飾れるようにしたり、収納として使えそうな場所には棚を入れて活用したり。物件ごとに条件は違うので、上手くはまった時は「気持ち良い!」って感じになりますね(笑)
リビングに設置したカンター。柱などで凸凹が生じた部分をうまく利用することで、スペースを有効活用。