こだわりの空間づくりについて、プランナーにインタビューをしました。
ー今回は築地の物件ですね
プランナー
そうなんです。築地と言えば築地市場の印象があったので「ワイワイ」と賑わっているイメージで現地調査に向かったのですが、思い描いていたものとは全く違って、物件周りはとても閑静で。駅からマンションまでの間にいくつも公園があったり、少し歩くと隅田川にも行けるので、なんか「都会なんだけどちょっと癒される感じ……」でした。緑が多く自然が身近な住環境でしたね。
隣接しているあかつき公園をはじめ、緑や自然が感じられる立地。
ーどんな方が住むことを想定しましたか?
プランナー
このお部屋についてはいろいろな可能性を感じました。広さが70㎡以上ありますし、隣のあかつき公園で小学生くらいのお子さんが遊んでいる様子を見て、子育てにぴったりの環境!と思った一方で、銀座からも歩ける距離で、こんなに自然が多いエリアだと知っている「通」なご夫婦の2人暮らしも「ありだな!」って。
ー実際に物件を見た時の印象は?
プランナー
実はこのお部屋、前は事務所利用だったんです。現地調査に行って目に飛び込んできた光景が、ガランとした空間の真ん中に大きな柱がドンドンと2本あるっていう。更に天井からは存在感のある梁もあって、正直「これはちょっと、どうしよう……」というのが第一印象でした(笑)
施工前の様子。プランナーを動揺させた、存在感がある柱と梁。
ー事務所を住居に変更するのは、いつものプランニングと違いそうですね
プランナー
そうなんです。事務所と住居では使われ方が全く違うので。今回は水回りを大きく移動できない制約もありましたし、最初に水回りをある程度決めました。次にリビングです。「なるべく使いやすく」というのを念頭に家具の配置を考えた時に、空間に柱があると邪魔で家具が配置しづらい!と感じて。それは絶対に避けたい!と思いました。そこで、2本の柱がリビングに入らないようにスペース取りをして、そこを基準に他のお部屋の間取りを決めていったんです。特に洋室との境界にした柱は、そのとなりを同じ奥行きの収納にしたことで、存在感なくスッキリとまとめることができました。
2本の柱の間をスペース取りして15帖以上の広々LDKを実現。洋室側の柱は収納の奥行きを合わせて存在を消した。
ー確かに!では梁のほうは?
プランナー
できるだけ目立たなくなるように天井の高さを工夫しました。梁は天井との段差が少ないほど目立たなくなるのですが、そのためには天井を低くする必要があるため、閉塞感も生まれます。そこで、廊下からお部屋に入って目に入る天井は低めに、梁から窓側の天井は高さを変えて、開放感も感じられるようにできるだけ高くしました。更に、照明もちょっとこだわって、低い天井の方にはダウンライトを、一方の天井には装飾のあるタイプを設置して、灯りにバリエーションをつけてお部屋の雰囲気を演出したんです。
梁を中心に、左右の天井の高さを変えたことで、目立たなくしながら開放感も実現。シャンデリアが高級感を演出しています。
ーどちらともうまく払拭できましたね!
プランナー
ありがとうございます。マイナス要素の存在感を消すって言うんですかね。空間の見せ方、いかに魅力的に見せるか、というところに力を入れました。中古マンションは、それぞれの条件が違っているので、いろいろな制限があるのですが、その条件のもと「快適なリビングをつくる」「収納をしっかり考える」といった「アライズのコンセプト8」を意識してプランニングします。いろいろな可能性を導き出して、物件のもつ良さを引き出せたと感じた時はとても嬉しいですね。