新しすぎてよくわからない!「NTF」ってなんで流行っているの?
昨今メディアなどで注目されており、昨年の流行語大賞にも「NFT」がノミネートされるなど
たちまち話題になっていますね。
NFTといっても、その種類は多数あるので、今回は特に盛り上がりを見せる「NFTアート」についてまとめています。
本記事は「NFTを買うべき!」というものではなく、これまでになかった所有方法やテクノロジーの進化について図解を用いて出来る限りわかりやすく解説しています。
NFTとは?
NFTとは「Non-Fungible Token」の略称で、日本語では「非代替性トークン」と訳されています。
非代替性トークンを簡単に説明すると、替えの利かない唯一無二の価値を持つデジタルデータのことです。
例えば、下記のようなものです。
【例:代替性のもの】
- 私が持つ10円玉とあの人が持つ10円玉
- 私が保存しているモナリザの画像と友達が保存しているモナリザの画像
➡どれも価値が同じものとして交換できる
【例:非代替性のもの】
- 直筆サイン入りのTシャツ
- レオナルドダヴィンチが描いた絵の原画
- 最前列のコンサートチケット
➡価値が異なるため同じものとして交換できない
編集者
他にも分かりやすい例だと、「逆転ホームランのボール」です。
プロ野球選手が逆転ホームランを打ったら、そのボールには大きな価値が付きますよね。もともとのボールは価値が低いですが、そこにストーリーが重なると、同じ大きさ・色・形のボールとは別物になりますね。
高額で取引されたNFTアート(実例)
1. ビープルのデジタルアート「Everydays - The First 5000 Days」
デジタルアーティストであるビープル氏(本名:マイク・ウィンクルマン)が2007年5月1日より【エブリデイズ:最初の5000日】というプロジェクトをスタートさせました。
毎日アート作品を制作するプロジェクトで、13年以上にわたって1日1枚づつ撮影されたデジタルアートを寄せ集め、1つのアートにした作品が約75億円で取引されました。
2. ジャック・ドーシー氏のツイート
「たかがツイートが?!」と驚くかもしれませんが、TwitterのCEOであるジャック・ドーシーの初ツイートが約3億1700万円で落札されました。
ツイートの内容は有益な情報などではなく、「ちょうどTwitterを設定しているところ」です。
3. CryptoPunks
CryptoPunksと呼ばれるピクセルアートが約27億円で売却されました。
2021年8月にクレジットカード大手の「Visa」が別の絵柄のキャラクターを約1646万円で購入し大きな話題を呼びました。
4. Zombie Zoo(日本人小学生)
2021年に当時8歳だった日本人の少年が「夏休みの自由研究」でiPadを用いて描き始めた絵なのです。
高額なものだと約240万円で売買されたのだとか。
今ご紹介したのはあくまで高額な取引が行われたケースなので、全てのNFTが高価というわけではありません。
数千円で購入できるものも存在します。
編集者
ふるさと納税の返礼品としてもNFTを受け取れるんだとか!面白い時代ですね。
複製可能なのでは?
恐らく多くの人が「ただの画像なんだから、右クリックまたはスクリーンショットでいくらでも複製できるじゃん」と思っているかと思います。
しかし技術的には、NFTは最新のテクノロジーで「誰が作成した」「いつ誰が購入した」などの情報が全て改ざんできないデータで紐づいています。
確かに画像を保存してしまえば、全く同じ写真を自分のカメラフォルダに入れることは可能です。しかしその画像に裏付いたデータは、何をしても改ざんできないのです。この技術こそがNFTの魅力なのですね。
編集者
例えば、
「モナリザ」はアートの世界で最も有名な作品ですよね。
では、インターネットからモナリザの画像を保存し、それを大きく印刷して部屋に飾れば、盗めたことになりますか?ならないですよね。
他人のNFT画像をスクリーンショットで保存したとしても、絶対に改ざんできないデータで紐づいているため簡単に「偽物」と証明されます。
NFTを活用するメリット3選
「デジタルデータなんかを購入して一体何に使うんだろう?」と思いませんか?
趣味でコレクションする以外にどういった使い方やメリットがあるのでしょうか。
SNSのプロフィールアイコン
TwitterやInstagramといったSNSのプロフィールアイコンにNFTを設定するために購入するといった使い方もあります。
そうすることによって、自分と同じものに関心を持つ人と価値観を共有でき、新しい人と出会い交流することを楽しむことが出来ます。
海外セレブや日本の有名人も、NFTをTwitterのアイコンに設定していた人がいました。
コミュニティに入るための「入場券」
コミュニティへは、入会費や月額費用を払えば入れるイメージですが、現在では「特定のNFTを保有する人しか入れないコミュニティ」も存在しているそうです。
人と繋がったり、情報を手に入れるためにNFTを購入する人もいるのですね。
転売
NFTアートを投機目的で購入する人も数多くいます。NFTの熱が冷めないうちに、安く買って高く売ることで利益を得ているのだとか。
有名人や大企業も参入するほどにNFTが流行っているので需要があるのですね。
今回は「世の中が今注目しているもの」としてNFTを紹介しました。時代や技術の進歩による新しい価値観が革命的ですね。
また何か興味深いことが見つかれば記事にて共有したいと思います!
<スタッフ後記>
これまで画像などのデジタルデータは無料で保存するのが当たり前だと思っていました。画像に何百万、何千万と高値がつくのは興味深いなと思いました。
高いお金を出してまで手に入れるものといえば、家・車・バッグ・時計など物理的に所有できるものばかりだと思っていました。NFTの流行は、まさに時代や人々の価値観のアップデートといえますね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
*2022年12月12日時点の情報です。