“スーパーフード”納豆、驚きの効果とは?
古くから日本で親しまれている納豆。
今やスーパーフードと呼ばれ注目されています。
一体どんな栄養があるのでしょうか。
今回は納豆の栄養成分と健康への効果について調査してみました。
納豆の栄養とはたらき
納豆がスーパーフードといわれる理由はズバリ、栄養価の高さにあります。
- 五大栄養素が全て含まれている。
- 食物繊維が豊富に含まれている。
- 納豆独自の栄養素など、ほかにも様々な栄養素が含まれている。
では、納豆に含まれる栄養と、そのはたらきについて具体的に見ていきましょう。
五大栄養素
筋肉や臓器、皮膚、髪などの、体の組織を作る成分。
体を構成するアミノ酸は20種類あります。
その中には体内で合成できない9種類のアミノ酸があり、それらを「必須アミノ酸」と呼びます。
納豆からは、この必須アミノ酸が十分に含まれた良質なたんぱく質が摂取できます。
「糖質」と「食物繊維」に分けられ、体の主なエネルギー源になります。
体の中でも、特に脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源にしています。
そのため「糖質」が不足すると、思考力が低下したり、疲れや筋肉の減少につながってしまいます。
「炭水化物は太るから」とあまり食べない方を見かけますが、体にとってとても重要な役割を担っています。
バランスの良い食事でしっかり栄養を摂ることを心がけましょう。
エネルギー源や細胞組織、神経組織にもなります。
納豆の脂質には、体内では合成できない必須脂肪酸が豊富に含まれています。
ついついお肉などの動物性脂質を摂りがち…。
そんな時は、一食だけでも納豆に置き換えてみましょう。
バランスのとれた食事になりますよ!
歯や骨など骨格を作る成分。
ほかにも酵素に取り込まれて代謝を助けたり、神経伝達を正常に保つ働きがあります。
ミネラルは体内で合成できないため、食べ物と一緒に摂る必要があります。
納豆には、カルシウム、鉄、カリウム、亜鉛、銅など、健康に欠かせないミネラルが含まれています。
人体の機能を正常に保つために必要な有機化合物。
三大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)の代謝を促す酵素を活性化させてくれます。
ビタミンが不足すると、疲れがとれない、肌の調子が悪いなどの不調につながります。
ミネラル同様、体内では合成できないため、上手く食事に取り入れたいところ。
納豆には、お肌を健康に保つビタミンB6や、悪玉コレステロールを減らすビタミンEなども含まれています。
その他の栄養素
人の消化酵素で消化することのできない物質。
脂肪や糖質の吸収抑制、整腸作用などの働きがあることから「第6の栄養素」と言われ注目されています。
食物繊維は水に溶けない不溶性と、水に溶ける水溶性に分かれていて、納豆にはどちらの食物繊維も豊富に含まれています。
現代の日本人に不足しているといわれる食物繊維も、納豆を食べることで手軽に摂ることができますね!
体内で女性ホルモンの「エストロゲン」に似た働きをします。
エストロゲンは、お肌をふっくらさせて髪のうるおい保ったり、女性の美しさを手助けしてくれる働きがあります。さらに、丈夫な骨を維持したり、コレステロール値の調整をしたり、動脈硬化を防ぐなどの様々なはたらきもします。
納豆には、ほかの大豆製品に比べてイソフラボンの量が多く含まれているので、一日1パックで十分な量が摂取できます。ありがたいですね!
納豆独自の酵素。納豆のネバネバに含まれています。
ナットウキナーゼは、血栓を溶かし、血栓そのものを出来にくくして血液をサラサラにしてくれる働きがあります。
納豆の健康効果
「納豆にこんなに栄養があったなんて!」と知らなかった方も多いでしょう。
しかし驚くのはまだはやい!納豆は健康パワーもすごいんです。
実際に、どんな健康効果があるのか見ていきましょう。
腸内環境を整える
納豆は腸活に最強の食べ物!その理由は、納豆菌と食物繊維のバランスにあります。
納豆菌は、腸内で善玉菌の増殖を助けたり、生きたまま腸にたどり着いて悪玉菌を攻撃する働きがあるとされています。
食物繊維は水溶性と不溶性の二つに分かれ、それぞれの働きをします。
水溶性食物繊維:善玉菌の増殖を促進。さらに便を柔らかくして排便しやすくする。
不溶性食物繊維:腸のぜん動運動を促進し便秘を防ぐ。
食物繊維のチカラを役立てるには、不溶性・水溶性の両方をバランスよく摂ることが大切です。
納豆に含まれる食物繊維は「水溶性1:不溶性2」で、これは「食物繊維の理想的な割合」とされているものと全く同じなんです!*
(※納豆1パック(50g)の食物繊維3.3g中、水溶性1.1g、不溶性2.2g)
まさに納豆は、腸活にもってこいの食べ物だったんですね。
免疫力をアップさせる
免疫機能において大切なのが「腸」。
腸には、身体全体の6~7割もの免疫細胞が集まっています。
この免疫細胞たちが働くことで、私たちの健康は守られています。
腸内環境を整えることは、すなわち免疫力をアップさせることにつながるのです。
実際に、納豆を食べると免疫力がアップするという調査結果が続々と報告されています。
例えば、「妊娠中に納豆を毎日食べていた母親から生まれた子どもは、納豆を食べない母親の子どもと比べて、約3.5倍もアトピー性皮膚炎になりにくい」との報告もあります。
また、約1,000人の医師のうち46.1%が、「納豆を食べることで免疫力アップが期待できる」と回答しています。
血栓症を予防する
納豆に含まれる酵素「ナットウキナーゼ」は、血栓を溶かし、血栓そのものを出来にくくして血液をサラサラにしてくれる効果があります。
そのため、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症を予防する効果があります。
平成21年には、日本人の約3割が、これらの血管疾患で死亡していることが報告されています。
(厚生労働省 人口動態統計より)
毎日の納豆で手軽に予防できるのはとても嬉しいですね!
血糖値の上昇を抑える
今や、成人の約6.4人にひとりが、糖尿病患者もしくは糖尿病予備軍とされる現代日本。
血糖値のコントロールは健康維持に欠かせません。
いつもの食事で食物繊維を十分に摂ると、食後血糖値の上昇を抑えることができます。
それは、食物繊維のなかの「水溶性食物繊維」が、消化管での糖質の吸収を遅らせるためです。
納豆は食物繊維がとくに豊富な食べ物で、食後血糖値の上昇を抑える効果があります。
骨粗しょう症を予防する
骨粗しょう症の予防に必要な栄養素は、「カルシウム・ビタミンD・ビタミンK」の3つ。
納豆にはそのうち、カルシウムとビタミンKの2つが含まれています。
カルシウムは、主に骨や歯の主要な構成成分になり、骨の強度を保ちます。
ビタミンKは、摂取したカルシウムを骨に定着させる働きがあります。
実際に、健康のために納豆を食べているという医師もたくさんいるんだとか。
ビタミンDが豊富に含まれる、鮭やしらすなどと一緒に食べるとより効果的ですよ!
コレステロール値を下げる
バターやお肉などの動物性脂肪を摂りすぎると、血液中のコレステロール増加につながります。
コレステロールの増加は、脂質異常症・動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞などの病気を引き起こす要因にもなります。
ナットウキナーゼには、血液中のコレステロール値を下げ、脂質異常症を改善するという働きがあります。
ついついお肉ばかり食べてしまいがちな方も、納豆を食べることで、手軽にこれらの病気を予防することができますよ!
更年期症状を軽減する
更年期になると、のぼせや発汗、倦怠感やうつなどの更年期症状・更年期障害が現れることがあります。
これは、女性ホルモンの「エストロゲン」が減少していくことが原因です。
納豆に含まれるイソフラボンは、このエストロゲンに似た働きをすることから、女性の更年期症状を軽減する効果があると注目されているのです。
年齢を重ねると誰でも減少してしまう女性ホルモンですが、納豆などの大豆製品で簡単に更年期症状を軽減できます。
納豆の効果的な食べ合わせ
納豆の健康パワー、凄まじいですね!
毎日食べるとよりその効果を発揮します。
とはいえ、忙しいとなかなかそうはいかない時もありますよね。
まずは、週に1回、3日に1回などと段階的に取り入れてみましょう!
「これから納豆を食事に取り入れてみたい!」
「でも毎日納豆は飽きそう…」
そんな方のために、納豆の美味しくて効果的な食べ方をご紹介します!
キムチ(発酵食品)
キムチなどの発酵食品は食べ合わせがよく、腸内環境の改善により効果的といわれています。
発酵食品は1種類をたくさん摂るよりも、数種類を摂る方がより腸内の善玉菌の活性化につながると考えられています。
便秘がちな人や腸内環境が気になる人は、キムチなどの発酵食品と合わせた食べ方をしてみてください。
納豆とキムチを混ぜてごはんにかけたり、豆腐に納豆キムチをのせておつまみにしたりなど、アレンジも簡単!
しらす
しらすなどの小魚にはカルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムは単体で摂取するよりも、ビタミンD、ビタミンK2などと一緒に摂ると吸収率が良くなります。
納豆にはビタミンK2が、しらすにはビタミンDが含まれています。
カルシウム不足が気になる方や、骨粗しょう症の予防にも効果的!
納豆にしらすをあえるだけで簡単に作れちゃいます♪
トマト
五大栄養素のすべてが含まれる栄養満点の納豆ですが、ビタミン類はあまり多く摂取できません。
そこで取り入れてほしいのがトマト。
ビタミンC、ビタミンAなどのビタミン類を多く含むトマトと合わせることで、栄養バランスだけでなく彩りもよくなります。
角切りにしたトマトと納豆をそうめんにのせたり、納豆にトマトと塩昆布をプラスするだけでも簡単なおつまみになりますよ!
山芋
納豆と同じネバネバ食材の山芋。
味の相性もよく、人気のある組み合わせです。
山芋には、でんぷんを分解するアミラーゼなどの消化酵素が多く含まれています。
これらの消化酵素が納豆に含まれる栄養の吸収を助けることで、より効果的に納豆の栄養を摂ることができます。
山芋をすりおろして納豆と混ぜる「とろろ納豆」がオススメ!
ヘルシーでおなかにも優しい一品です。
まとめ
納豆は、良質なたんぱく質と豊富な食物繊維を中心に、さまざまな栄養素を含んでいる食品です。
現代の日本人は食物繊維やたんぱく質が不足ぎみだといわれています。
忙しいときでも手軽に食べられる納豆は、現代人にうってつけの栄養価が高い食品です。
今日からあなたも「納豆パワー」で、病気知らずの健康なカラダを手に入れましょう!
< スタッフ後記 >
納豆は昔から好きで、食事ではもちろん、おやつとしてもよく食べていました。
「納豆はカラダにいい」とはなんとなく知っていましたが、具体的に何がカラダにいいのか?と思って調べてみたところ、「スーパーフード」とまで呼ばれていることに衝撃を受けました。
それからは見事にハマってしまい、今はほぼ毎日納豆を食べています。
最近はもっぱら「ひきわり派」です。
見た目は地味ですが、その健康パワーは医師も認める実力の持ち主。
将来の健康のためにも「納豆習慣」続けていきたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
*2024年5月16日時点の情報です。